Akino-ya Banka’s Room
Evangelion SS 「Time After Time Ⅶ」



time after time」についてのApology…

折に触れ、思い出す…

 『Time After Time』これにて完結っ!
 慣用句イディオムとして調べると、何度も何度も、いく度も、しばしば…といった意味がでてきます。シンディ・ローパーの曲が有名らしいですが、万夏としてはここはやはり池田さんです。冒頭の歌詞ですね。やっぱり別れ話なんですが、恨みつらみとかじゃなく、未練でもなく、ただ懐かしく何度も思い出してる…という情景。

 さよならが 僕たちにもあると知ったよ/
 …とか
 好きだから好き 確かめあえた 季節も変わりゆくなら/
 …とか
 あなたひとりが 僕のすべてと 素直に言えた あの夏/

 …ああっ、なんて萌えるシチュエーション!(…すみません、いつにも増して脳味噌煮えてます)
 どうにもやっぱりカヲル君の話と言うよりタカミ君の過去話くさいのですが、以前から一度はこの曲をネタにしたかったのです。アルバム「SWIMMER」所収。是非聞いてみてくださいまし。

 さて、「濡れた髪のLonely」をリブートしてサキが死んじゃった世界線のお話、とうとう全7話にもなってしまいました。
 始めは第一話の言い訳にもあるとおり「タカミ君絡みのS2(シンジ×カヲル、しかもシンジ君超強気モード)」だったのですが、やっぱり万夏が書くとシンジ君には非常に申し訳ない話流れになってしまいました。あ、加持さんもか。
 相手がシンジ君だとカヲル君がとことん救われないというのは短編読み切りいくつか書いてみて(単品「桜の下には」「禁域」「siesta」…あたり)よくわかってたので、やはしカヲル君を幸せに出来るのはレイちゃんでしょ、というのは「夏服ー」のまんまです。ただ、今回はサキとタカミ君以外の使徒連中を極力出さずにリリンサイドで話をすすめるという隠れコンセプト(何じゃそりゃ)もありましたので、ミサトさんとか加持さん、何と吃驚赤木ナオコさんとか外道オヤジまで出す羽目になりました。
 結果として、「夏服 最後の日」よりもかなりヘヴィなオハナシになっています。セラちゃんは使徒化しかかって街ひとつ吹っ飛ばしてしまうし、サキに至っては自我を持ってしまった被検体でATフィールド全開。あまり描写はしてませんが、セラちゃんと子供(カヲル君ですな)を助けるためとはいえ大量殺戮をやらかしてます。直後に現場が街ごと吹っ飛んだ所為で有耶無耶にはなってますが。
 しかしカヲル君やタカミ君が今後そういう能力を行使するのかとゆーと…多分しません。タカミ君は自分で実験したことがあるわけじゃなくて、あくまでも加持さんを説得するための修辞レトリックとして用いただけと思われます。

 それと、ナオコさんの死の真相ですが。
 事故後、使徒遺伝子保有者の扱いについて憤激したナオコさんは、二度とあんな惨劇を起こさせないために使徒遺伝子の情報開示を上層部に迫りました。結果、非開示派のゲンドウと口論になった際に事故死するのですが、当時はサキが言ってたみたいにゲンドウが責任なすりつけて自殺に追い込んだという説がまことしやかに流れてたのでした。まあ、ゲンドウが原因を作ってしまったということに関しては何も変わりがないのですが。だから奥さんには逃げられるし、ブレーンの筈の冬月先生からも白眼視されてたのですね。タカミ君が「相応に罰を受けた」というのはこの辺りのことを言っています。

 もうひとつ…以前から「タカミ君とリツコさんのストーリーをもっと書きたい!」という野望がありまして…今回そっちにもかなりリキがはいりました。寸前で日和ってしまってのぉまるR18には踏み込めませんでしたが。

 一応このお話はここまでなのですが、出来ればレイちゃんとカヲル君が幸せになるお話が書きたいなぁと…イヤうち、基本はRKS(ReiーKaworuーSweet)なんですってば。カヲル君はこのあとドイツへ行っちゃうわけですが、当然ながらレイちゃんを諦めたりはしてませんし。(…と、言い訳しつつ新たな墓穴を掘る莫迦がここに…)

 さて、ご意見ご感想お待ちしております! なぁんて大上段振りかぶっておいて…本当に『描写がしつこくなっただけ』って言われたらどうしよう…。

 それでは皆様、次回まで万夏が正気でいたら・・・・・いや、何も申しますまい・・・・・・(^^;
 

2020/01/26

暁乃家万夏 拝

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