砂礫のアリア Ⅱ

 少年は、シェンロウが与えた杖で少しずつ歩き、程なく傷の回復もあって屋内は問題なく歩けるようになっていた。病臥にも飽いだか、よく倉庫へ行っては蔵書を捲っていた。