遠雷 <Ⅱ>

もはや昼夜となく、シンジは天使のもとへ通うようになっていた。
夜は既に言うまでもなく。昼も、リツコが傷の処置をしに来る時間を巧妙に避けては逢いに行く。
 シンジの身の回りを世話する者たちは、うすうす気づいていた。