遠雷
童話的世界の非道な話。基本カヲル受。お相手がシンジ(本編)だったり、
加持(廃園にて)だったり、 外ン道(氷輪)だったり。
でも根っこはRKS。なんと言おうとRKS。
描写がいつになくキツいですので注意
本編(基本RKS、やってるこたシンジ×カヲル。シンジくん大暴走)
遠雷 <Ⅰ>
父の考えていることは解らない。解りたくもないと思う。水色の髪と、紅の瞳の不思議な少女。シンジが王都での遊学から帰ってきた時、彼女はすでに囚われていた。
遠雷 <Ⅱ>
もはや昼夜となく、シンジは天使のもとへ通うようになっていた。夜は既に言うまでもなく。昼も、リツコが傷の処置をしに来る時間を巧妙に避けては逢いに行く。 シンジの身の回りを世話する者たちは、うすうす気づいていた。
遠雷 <Ⅲ>
「・・・・ごめんね・・・彼女を解き放つためには、君のお父さんに奪われたものを取りかえさなきゃならなかった」 擡げた頭を再び優しく抱いて、彼は言葉を続けた。
遠雷 <Ⅳ>
その瞬間、少女は肺腑の空気をすべて吐き出すかのような絶叫を放っていた。すべてを拒絶するように、頭を抱えて蹲っていた少女の首の護符が弾けとび、その背に六対の翼が顕現する。
1600Hit記念&謝恩Novel「外ン道×カヲル」
「遠雷」前日譚、お題は「加持×カヲル」
廃園にて <前編>
「・・・ま、たまには休憩入れちゃどうだい?熱心なのはいいが、あまり根をつめると身体によくないぞ」 いつの間に入ってきたものか、この古い祭殿の裏にある廃園に実る果実を置いて、加持が言った。この古祭殿の守だが司祭ではない。
廃園にて <後編>
『・・・・・憐れなもの。己の未来を投げ出して与えた相手は、欲得ずくか』 声でない声に、思わずびくりとする。 カヲルの声ではなかった。それはまぎれもなく、あの月下の魔物の・・・・!!