隠し部屋の莫迦話 

砂礫のアリア 編

2020.8.22
 柳:千柳亭春宵/万夏:暁乃家万夏
万夏はい、間借り人・暁乃家万夏です。「篝火拾遺譚」第2話、「砂礫のアリア」をお送りしますッ!
何その自信満々具合…
万夏だって頑張った!
まー実質、1ヶ月弱…まあ久々に憑き物くさいペースか。タイトルだけは「風塵夜想曲」書いた直後に上げてたけど。実質7月連休の間はあんまり手ェついてなかったもんな
万夏はぁ、まあ、それについてはいろいろと…
目が泳いでるよ、万夏。
書き始めたら書き始めたで、新キャラのリヒャルトがどんどんネルフ特殊監察部の某に近づいていくからどーしよーとか思案してたでしょ。
万夏そういう意図はなかった筈なんだけど。なんだかサーティス(少年期)までそこはかとなくカヲル君みたいになっていって。
今回は「西方奇譚」の前日譚。サーティスとエルンストが出会う前で、シェンロウがまだご存命の頃の話と…。なんかちょっと今回のサーティスは人外めいた雰囲気になったねえ。
万夏だって元々、「西方奇譚」の頃のサーティスって微妙に人外(笑)エルンストなんて「お前本当に人間か」みたいなことマトモに言ってたし。
そういえばそんな台詞もあったか1
万夏最初は純粋に…マーキュリアに死なれた後のサーティスが、やさぐれた挙げ句『レガシィ』の継承者として生きていく覚悟を固めるあたりの話を書こうと思ったのになぁ。
嘘こけ。サーティスが両刀バイになった経緯いきさつ、とか言ってたのは誰だ。おまけにいきなりムゴい目に遭わされる現場から始めた奴が今更何をほざく?
万夏それについては構成途中で変えたって。でもやはしあそこまで性格拗れるまでには、かなりヒドい目にあってる筈だよねって思って。リヒャルトも最終原稿では結構お上品になってしまったけど、実のところ初期プロットでは本当に出会い頭で喰っちまうとこだった。
シェンロウの台詞じゃないけど何処まで鬼畜…
万夏まぁやってることはそーなんだけど…リヒャルトって結局は某王様と同類項で、傷つき弱ってても喪われない輝きとゆーやつにヨワくて、思わずつまみ食いしちゃった。でも、だからこそ「もうどうでもいい、好きにしろ」ってなってしまったらふっと醒めてしまう。
挙げ句が「相手してやってもいいけど下手くそだったら喉掻き切ってやる」みたいに挑まれると燃えるってか。病根深いぞリヒャルト…
万夏その病根深いリヒャルトに数年かけて仕込まれた筈のエルンストが、あれだけ真っ直ぐなのは驚異です。「西方奇譚」であれほどサーティスにコナかけられて微塵も揺るがないんだから。
かけてないわ!(ついでに言うと仕込まれたってそーいうイミじゃないだろう)
万夏そーなの?万夏はてっきり…
でも柳が「篝火ー」リライト版(「巣立ちの唄」シリ-ズ)でなにやらおもしろそうな設定を盛ったからリヒャルトというキャラが出てきたのは事実♪
こっちに振るか!?
ええと、リヒャルトの通り名である「怪狼フェンリスウォルフ」はラスト近くにあるようにエルンスト(=アーニィ)のものとなります。後のツァーリ衛兵隊第三隊隊長ですね。この辺は「巣立ちの唄」シリーズで触れる予定。…ってまた、勝手に原稿をっ!
万夏なかなか進まないねぇ。設定盛りまくるから話がどんどん長くなる…本当に今年中にアップロード終わるの?
やかましいやいっ!!(どか ばき ごす)
万夏だからいきなり鉄拳制裁はやめてって。「設定盛りまくって話が長くなる」分には不肖万夏、決してヒトサマのコトは言えないですはい…
わかってりゃよろしい。
ま、でも世界蛇ヨルムンガンドコンラートは採用♪ヨルムンガンドとフェンリルと…あとはやっぱり冥府の女神ヘルサマが要るなぁ2。ふっふっふ
万夏なんかまた大家が寄り道を画策している…
は、いかん!とりあえず「篝火-」本編を完結させねばッ!
万夏矛先が逸れたところで…
脚注にあるとおり、Ernest(英語でアーネスト、ドイツならエルネスト、もしくはエルンスト)の短縮形ないし愛称がErnieアーニィ、ないしErnアーンらしいです。
いつか使いたかった!…のにとられた!なんか悔しい!
万夏いや、だから首絞めないでって。
リヒャルトもコンラートもよってたかってエルンストを瓜坊扱いですが、アーニィという名前に瓜坊という意味はありません。念のため
瓜坊って、所詮、西洋では豚の仔と扱い同じなのですね。
万夏カッコいい名詞があるなら使おうかと思って調べたのですが、訳語として出てくるピグレット3ってふつーに訳して「子豚ちゃん」…あ、なんか違うわってんで諦めました。
なにはともあれ、瓜坊なアーニィは師匠であるリヒャルトを修練中に殺してしまって跳ね返り、猪ならぬ怪狼フェンリスウォルフになりましたとさ…というのがエルンスト側の昔話。
竜禅で愁柳の食客におさまってた頃とか、ツァーリに移ってからのエルンストって、むしろボアってほうがイメージに近いのですが…その昔、暗殺稼業だった頃は狼だったと。諸般の事情でアースヴェルテを抜けたら本性に戻ったってトコですかね。
で、子豚ちゃんを狼に仕上げてしまった男・リヒャルト…死亡フラグ立てすぎでは。
万夏だってそういうキャラだもん
しかもそこはかとなく間男くさい。
万夏ぼさ ぼさの癖髪で飄々とした雰囲気、手が早い上に手癖悪くて言ってることが何処まで本当でどこから嘘なのかわかりにくい…と。あ、やっぱり誰かさんそっくり…(汗)
サーティスにしてみれば一応命の恩人だし、なんとなーく気を許しかけてたのかも知れない。だから求めに応じたりはしてたけど、ある日突然ふいっといなくなってしまう。そうなるとなんだか裏切られたようで、気を許しかけてたこと自体が口惜しくなっちゃった。
だから、ラストのサーティスは敢えてリヒャルトという男を忘れた振りしてマーキュリアのことばかり。でも、そのマーキュリアだって何時までも引き摺ってるわけにはいかないんだとわかってる。思い切るために剣を手放すけど、実際にはまだまだ…
万夏結局リヒャルトはアーニィにサーティスのことをちゃんと話さないままでしたし、当然サーティスにもアーニィの話なんかしない。ゆえにこの後「西方奇譚」でエルンストとサーティスが出会っても互いの因縁を知らずにいるわけですね。はい、繋がった♪
それって繋がったってゆーのか…?
万夏構成上、リヒャルトにはさくっと消えてもらわなければならなかったので、あんまり蜿々と書けなかったのが心残りですかな。…ね、もう一本書いていい?
駄目って言っても書くでしょうが。それよりちっとは真面目に宿題片付けたら?
万夏ぐはぁッ!そ、それを言わないで…
柳・万夏皆様、時節柄くれぐれもご自愛下さいませ。
次回があれば、またお会いしましょう!

余話こぼればなしがついてます…「胡琴啾啾~砂礫のアリア」2020.9.5 upload

  1. 「西方奇譚」Ⅱ章でのエルンストの台詞…「お前、本当にここの人間なのか?異界の者じゃないだろうな? …ってか、絶対見かけ通りの年齢じゃないだろう!?」
  2. 世界蛇ヨルムンガンド、怪狼フェンリル、冥府の女神ヘル…北欧神話のトリックスター、ロキが巨人と交わって生み出した怪物。
  3. Piglet…クマのプーさんのお友達も確かそんな名前…