第14回
EVAについての万夏の戯言
「天空のエスカフローネ」特別編
1998,7,1

千柳亭 春宵(以下 柳):・・・・・ちょっと待て、あまりにもEVAとは脈絡がなさすぎじゃないの?石田氏ネタってわけにもいかんでしょうに。
暁乃家 万夏(以下 万):それは柳が表でやってるでしょ。今回はもっと確たる脈絡があるぞ。
柳:ほう?
万:フルネームもでなかった某天野先輩、青葉君にそっくりじゃん♪
柳:それのどこらへんが「確たる脈絡」だと!?
万:ま、細かいことは気にしないのよん♪ とりあえずまたやっちゃいました、12時間ノンストップビデオマラソン!※1)今回は「天空のエスカフローネ」です。
柳:何かノッてるな、万夏・・・・・(滅茶苦茶不安だ・・・・・・)
 以下、TV東京系アニメーション「天空のエスカフローネ」について、多分にネタバレを含む文章がございます。これから「エスカフローネ」をご覧になる方、また、まっとうな「エスカフローネ」ファンの方はブラウザのBackで戻られることをおすすめします(^^;;

今更「エスカフローネ」

柳:ま、今更と思われる方もあるかと思いますが、「天空のエスカフローネ」全26話を観ました
万:絵は綺麗だし、キャストはひそかに豪華だし、音楽は好みだし♪
柳:バァン役の関智一氏他、高山みなみさんとか、榊原良子さんとか、小杉十郎太さんとか、聞いたことのない声優さんばかりの中で思わず「きゃーーーーっ!」モノの御名前が(^^)
 しかし、このアニメっていったいどういう分類になるんだろう・・・ロボットアニメとゆーのもナンだし(しかしガイメレフ内部でギアとかワイアが軋ったり火花散らすシーンは結構ツボだった)、少女マンガ的人間関係のわりには話が殺伐としてるし・・・・
万:「占いロボットアニメ」って言った人がいるってさ
柳:・・・・・至言かも(^^;; 主人公の取り柄ったら占いしかないし
万:しかし、本来なら柳があんまり観たがるようなモノとは思いにくいけどね。確かに絵はきれいだけど、最初はジャケットに載ってたアレンさんのど派手なルックスに思わずひいてたじゃない
柳:・・・・(^^;; あはは、まあね。というより、主人公があまり・・・・・セーラー服の女の子が主人公の話に、万夏、あんたなら食指動くか?
万:・・・・動かんね、多分(^^;;
柳:まあ、きっかけとしてはSさん※2)のお勧めってのがあったんですけどね。でも大当たりでしたよ♪
万:うん、あーんなおいしいアニメとは思わなかった
柳:・・・・あんたまたヨコシマなこと考えてない?
万:ほほほ(^^) それこそ今更だな。話がやばくなると思ったからこそこっちに譲ったんだろ?
柳:・・・・・・おのれはなぁ・・・・・・・(ーー;;
 ま、それはともかくとして、男性・女性共、素敵なキャラクターがそろい踏みでした。・・・・贅沢を言うなら、もう少し話をゆっくり作って、せっかく張った伏線をもうちょっと生かして欲しかったなぁと。
万:アトランティスの幻の都とか、主人公のおばあちゃんの話とか、ペンダントの話とか、アイザック氏の話とか、ディランドゥの話とか、中核キャラクターの恋の行方とか・・・・・掘り下げてラストに繋げたらもっと最終話は感動的になったと思うんですけどね。
柳:フォルケンが変節した理由もすこし弱かったですしね。
万:ともかく、キャラ別にいってみましょーか♪

ともかくも主人公♪

万:ファーネリア王バァン=ファーネル!いやもぉ、あの色っぽさはもはや犯罪ですやねー♪
柳:ちょっと待て。主人公はヒトミじゃないのか?
万:ヒトミは最初から眼中入れてないくせして、今更常識人ぶるなって。
柳:(ーー;; ・・・ま、その件については否定はしないことにしましょう。ヒトミが移入しにくいキャラクターであったことは確かですし(ーー;
万:キャストは関智一氏。どうしてもトウジのイメージが強かったりするのですが、実は一番最初に聞いたのはCDブックの左之助だったりするのでした。
柳:Sさんによるとドモン※3)だそうな
万:いきなりGガンダムですかい(^^; しかしバァンは・・・・・・なんというか、可愛いキャラクターでしたね。
柳:オトナな人たちばっかりの中で、ひとりまっすぐで、一途で、そのくせ素直じゃなくて・・・・・・アレンやファルケンにつっかかっていく姿は微笑ましくすらありますね。
万:ヒトミにそばにいて欲しいと言うにも、それが素直に言えない。
柳:挙句ヒトミにビンタくらってりゃ世話ないわな(^^;; そんなところがまた可愛い。羽根を持つ人ってーのも結構ツボでしたね。
万:なにより、一応主人公のヒトミより色っぽい!ってーのがミソですね。バァンのシャツってえらくよくはためくんだこれが。で、そのはためき具合がまた描写細かいったら!もー狙ってますね♪
柳:うーん、確かにヒトミは色香と無縁すぎたし(^^;; 一体どういう層をターゲットに作ったんだろう・・・・(^^;;

天空の騎士は素行に問題アリ

柳:天空の騎士アレン=シェザール!今時いっそ珍しい金髪碧眼の騎士様、ルックスはよし、上背は勿論、地位と名誉はごっそりあるし、無論というか最強の剣士で、姫様のお気に入り。
万:いるんだよねえ、全てに恵まれた、ヒーローの兄貴分的キャラってのが(^^;
柳:バァンが最初は反発しつつ、次第にアレンの器の大きさを認めていくあたりのエピソードはよかったですね。アストリアの辺境砦がおちたくだりですが
万:上に立つ人ですね。さすが年齢トシの功(^^;
柳:どう若く見積もっても20代後半ですけど(^^; いいの。成熟した人格がまたひとつの魅力さね♪
万:成熟ぅ? 姫様相手に倫を踏み外して子供までつくったような奴がぁ?
柳:それを言うなっつーの(ーー;
万:隠れファザコンだしな。どーやらシスコンっ気もあるようですしぃ?
柳:・・・う・・・・・・(ヒトミを含めて)話は降るほどあった割に・・結局女捕まえそこなったなぁ・・・・
万:果ては某ファーネリア王と噂がたつ始末♪
柳:たてとるのはおのれだろうがぁぁぁぁ(泣)
万:いや、あのほとんど見つめあってるとしか思えないオープニングだけでも爆笑でしたが、エスカフローネの痛みを感じ取ってじたばた暴れてるバァンを押さえながら「ロープ持ってこい!」にトドメ刺されましたな♪
柳:まともなアレンファンの方が聞いたら泣いて怒りそうなコトを、サラッと言うかね・・・(ーー;;

顔はいいのになぁ・・・・・

万:ディランドゥ・・・魔性の美少年ときたもんだ(^^;;;;;;銀髪紅瞳のブチ切れ強化人間サマですが(^^;;
柳:でも、さらっとオープニング見たときに、「あっ好み♪」と思ったのは彼なんですけどね。声は高山みなみさん。ちからいっぱい邪悪なコナン(^^;; 某冥王フィブリゾを彷彿とさせるキレっぷりは圧巻でした(フィブリゾは伊倉一恵さんでしたが)
万:御小姓部隊には大笑いしましたね。アレってやっぱりディラの趣味か、それとも彼らも強化人間なのか・・・
柳:気軽にばしばし殴ってた割には、可愛がってたみたいですよね。隊が全滅したときの意気消沈ぶりが痛々しかったです。・・・・が、「僕の美しい顔」をリピートするのはやめてくれ(^^;;うつくしーのはもう良く分かってるから(^^;; バァンもバァンだ、女の子の顔に刀傷つけたらいかんよぉ(^^;;
万:でも胸なかったけど?
柳:そーいうことは強化した魔道師のおっちゃん方にきいて(ーー; あのへんの話は結局有耶無耶でしたね。セレナに戻った仕組みも、ジャジュカの一言とは考えにくいし。あのあたり、もうすこし丁寧に話を組んでもらえたらよかったなぁと思うのですが。
万:ジャジュカ・・・いいなぁ(^^)「もうよろしいのです、あのやさしきセレナに戻られても・・・!」の一言は泣けましたね。
柳:うんうん(;;)でもあれで戻るくらいなら、いっぺん壊れたときにもどっちゃっても良かったはずでは(^^;;
万:最終的にはアレンに保護されてメデタシでしたが、いきなりディラにたちかえって暴れ出したら怖いなぁ
柳:誰かそういう後日談、書かないかな?
万:万夏としては御小姓部隊の中で常に筆頭に名前を呼ばれてたシェスタ相手のSSでもいいけど♪ 声が山口勝平氏だったってのが笑えたな(誰あろう、工藤新一だ)
柳:ディラが完璧に正気を失って拘束された時に、なんかひとりだけ連呼されてましたね(ーー;;確かに・・・ お気に入りだったのかな? まぁ結局ディラって女の子だったわけだし、それはそれでいいんじゃないかと思うんだけど・・・
万:・・・・ま、御小姓部隊はみぃんな強化人間で実は女の子、というオチもありうるけど。
柳:これ、話をやばい方向にひきずってくでないわ(ーー;;
 少年から普通の女性までこなせる高山さん、好きです♪ 個人的には某高階ミサヲはこの人だなー、とか思ってます。適度にドスがきいてて、それでも女性の声っていう感じが(^^)※4)

ファンタジーにお姫様は必須でしょう

柳:アレンの主君の娘、ミラーナ姫様。実はアレンが倫ならぬ恋におちたマレーネ姫様の末妹!
万:やっぱりファンタジーとくればお姫様よな♪
柳:しかも!医術も修める大変便利なお姫様ときたもんだ♪ 役立たずの姫サマは願い下げですが、いかにワガママで鬱陶しいぐらい一途でおまけにちからいっぱい生意気であろうと、あの健気さでお釣りが来ますね。
万:アレンの役に立ちたいから、というのが泣かせます
柳:しかし、ドライデン(後述)という婚約者もいたりする・・・柳は個人的に、こっちとくっついて欲しかったのですがね。
万:最初はアレン一途だったけど、ドライデンが意外にいい奴だったので揺らめいて、結局ドラさんと結婚したかと思うと離婚(?)しちまうし。・・・わりと節操ないな(ーー;
柳:そう言うな、全く違うタイプだしね。おまけに王女って立場もあることだし。・・・それに・・・節操無しと言うならアレンとヒトミにまさる者はいないぞ?
万:・・・一番ひどいこと言ってるの、柳やんか・・・(ーー;

がんばれ若旦那!

柳:ミラーナ姫の婚約者、豪商の息子、ミスター・ドライデン!
万:地位はなくても大金持ちで、大変な物知りで気っ風がよくて、そこそこハンサム。ただその無精ヒゲはなんとかして(^^;;
柳:Sさんはアレがドラさんの魅力とおっしゃってたよ(^^;;
万:ミラーナさんも、実際に会って話をするうちに結構ひかれてましたよね。最初は政略結婚だって毛嫌いしてましたが。
柳:そうだねえ、ミラーナさんには是非若旦那とくっついて欲しかった。結婚まで漕ぎ着けたというのに、「ミラーナに相応しい男になる」とか言って出奔しちゃいました。勿体無い!! ミラーナお嬢ちゃんには勿体無いくらいのいい男だと思ったんですけどねえ。
万:あの気っ風の良さ!いいですよねえ。「気に入った」の一言でバァンのために船団ひとつ手放してしまう! バァンの色っぽさの犯罪たる所以はここら辺よなぁ♪ そりゃ、あーんな美少年が血ぃだらだら流して苦しんでたらクラリときても仕方ないけど♪
柳:・・・・だから、そういう変なバイアスをかけるなと・・・(泣)

忘れちゃいけないクルセイド軍団

万:忘れちゃいけない、アレン麾下のアストリア軍(?)の面々♪
柳:・・・どう見ても山賊か海賊ですけど・・・ザイバッハの浮遊要塞攻略戦のときなんか、本当に船団に奇襲かける海賊さんみたいでした。・・・本当に正規兵なのかなぁ(^^;;
万:徹頭徹尾アレンだけに従い、苦楽を共にしつつアレンをサポートするよき部下達ですね。
柳:あれだけ慕われてるということが、上に立つ人間としてのアレンの器を証明してますね。ひそかにいい味出してました♪

トリはやはりトリだけにこの人でしょう

柳:バァンの兄上、ザイバッハの軍師殿・ファルケンさん!
 結局理想のためにザイバッハに身を投じていたということらしいのですが、ファーネリアを出奔した理由も、アストリア側に寝返った理由も、いまいち不鮮明でしたね。あのあたり、もうすこし時間をかけられたらよかったのに(^^;;
万:・・・とりあえず、その行動原理に「バァンのため」、というのは欠かせないらしい。んー泣かせるねお兄ちゃん!!
柳:謹厳実直な顔して、「恋の黄金律作戦」とか大真面目にいっちゃうあたりが何とも(^^;;
万:あれは大爆笑でした。おまけに兄ちゃん、弟の性格をよく把握してること(^^;;
柳:曰く、「バァンにまだ一線を越える勇気はない」ですと(^^;; 実際、ヒトミにそばにいて欲しいことを素直に言えずに、かえってヒトミを怒らせてビンタくらってましたね。ほっぺた片方赤くしながら黙々と刀研いでる姿が可愛い(^^;;
万:あのあと、ヒトミとアレンのKISS SCENEを目撃してしまい、雨の中一生懸命ヒトミを探していたというのにすごすご帰ってしまうバァン・・・可愛すぎです。
柳:ずぶぬれの後ろ姿が涙を誘いますね。
 脱線してしまいましたが、結局お兄ちゃんはザイバッハの首魁ドルン・カークを斬りに単身本拠に乗り込み、相討ち。しかし運命改変装置(<滅茶苦茶アヤシイですな(^^;;)は作動してしまいます
万:ひょっとして、謀られたんでしょうか(ーー;;お兄ちゃん(ーー;;
柳:・・・まあ、真っ先に死にそうなキャラであったことは確かですやね。「ドルン・カークに与した報い」とかで羽根が真っ黒になってましたし。
万:そうか、お兄ちゃんは黒色癌(<正式名称不明)だったのか・・・(爆)
柳:黒い羽根もまたいいですがね。あうー、「御使~」が暗礁に乗り上げてるんだー(泣)
万:いきなりそっちに立ち返るかね(^^;; いいけど自分でネタバレやってどーすんの(^^;;
 結局この人、バァンだけが大事だったんじゃなかろうかと思ってしまいます。自分はバァンのためを思って苦労してるのに、バァンがちっとも分かってくれないといった苛立ちを零してるし。
 ・・・しかし、浮遊要塞での一件と言い、そこはかとなくアブナイんだよねこの御仁は(^^;;

とりあえずまとめましょうか

万:まとめ!「バァンが可愛かった!
柳:・・・それだけかい(^^;;
万:それだけです。
柳:いいけど・・・(ーー;; ええと、キャラクターはすごくよかったんですが、後半話がすこし圧縮されていたような感が拭えないのが惜しいですね。
万:どっかにSS置いてるサイトがないかなー♪
柳:自分で探せば(ーー; それより万夏、いい加減に自分とこも更新なさいね
万:あっいいのか!?そんな煽るようなコト言って!?
柳:煽って火ぃ噴く気力があるか?
万:・・・・・・・・・柳ったらいけず・・・(;;)逃げたわけじゃないもん!スランプなだけだもん!! 書く気はあるもん!!
柳:泣くな鬱陶しい。出奔するのは勝手だけど、宿題にケリつけてからになさい。
万:柳、昨今つくづく強気だね・・・(;;)
柳・万:それでは皆様、次回があればまたお会いしましょう(^^)


2018.12.4追記
※1)今思えばダメダメな休日のすごしかたをしてたもんです。しかしスレイヤーズあたりもおんなじようなテンションで見倒したんですよね。(柳)
※2)第4回「SpaceWorld莫迦話編」参照。
※3)機動武闘伝Gガンダムの主人公、ドモン・カッシュ。一言でいって、暑苦しい御仁でした。
※4)この頃から考えてたんですね。「クレイモア」の「高速剣のイレーネ」のイメージも結構近いかも